BUSINESSOVERVIEW営業概況

第47期連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日)の事業の概況についてご報告を申し上げます。

2024年3月期の事業の概況について

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが「5類感染症」へと移行し社会・経済活動の正常化が進む一方で、円安基調の継続、物価の上昇や不安定な海外情勢の長期化など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受けております。このような経営環境のもと、当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、顧客のニーズの変化にあわせて様々な販売部門やサービス部門を併設し、eコマースと店舗を融合したスマートなサービスを提供する「スマート・ブックバラエティストア」業態の展開を進めております。

当連結会計年度においては、9月にトレカを中心としたゲーム・ホビーの専門店として「ホビープラネット」という新たな屋号でイオンモール常滑店(愛知県常滑市)を開店しました。また、10月にトレカ専門店として三洋堂トレカ館 ららぽーと愛知東郷店(愛知県愛知郡東郷町)を開店しました。
一方で4店舗1校を閉店したことから、当連結会計年度末時点での店舗数は、73店舗2校となりました。

中古トレカを扱う大型トレカショップ「三洋堂トレカ館」の既存店導入は5店舗をオープンし、中古トレカ導入店舗は23店舗となりました。また、中古ホビーを扱う「駿河屋」は、6月に桑名店(三重県桑名市)、11月に香久山店(愛知県日進市)をオープンし、駿河屋導入店舗は3店舗となりました。

さらに、工具・塗料を含むプラモデル専門売場「三洋堂プラモ館」の1号店として6月に江南店(愛知県江南市)を、2号店として8月に駒ヶ根店(長野県駒ケ根市)をオープンしました。
オペレーション面では、本新店(愛知県豊田市)にて、夜間に国内書店初の顔認証入店による「スマート無人営業」を含む24時間営業を開始しました。一方で、市場の変化に対応するため、49店舗で閉店時間の短縮を実施しました。
なお、3月に子会社である株式会社三洋堂プログレが、保険代理店事業を事業譲渡しております。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高172億97百万円(前連結会計年度比2.8%減)、営業利益84百万円(前連結会計年度は営業損失2億59百万円)、経常利益1億36百万円(前連結会計年度は経常損失2億17百万円)となり、一部の店舗で減損損失を1億76百万円計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は46百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失4億96百万円)となりました。

なお、当連結会計年度の配当につきましては、当期純損失となったこと、トレーディングカードや駿河屋、プラモデルなどの成長商材・フォーマットが既存部門の減収をカバーし当社グループ全体の増収に転ずる所まで至っていないため、成長事業拡大のための資金確保が長期的な株主利益に繋がるとの判断から、無配を継続させていただきます。株主の皆様には何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

当社グループは、既存の書店事業だけではなく中古ホビー事業やデュエルスペースを備えた大型トレカショップなどの新事業を推進し、お客様に新たな価値や楽しさ、便利さを提供してまいります。

小売サービス事業

主要な部門の売上高は、トレカ部門が91.4%増、新規事業部門が112.6%増、サービス販売部門が8.4%増となり、書店部門が11.0%減、文具・雑貨・食品部門が8.2%減、セルAV部門が13.9%減、古本部門が8.4%減、TVゲーム部門が22.0%減、レンタル部門が22.4%減となるなど、大変厳しい状況となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は、172億97百万円(前連結会計年度比2.8%減)となりました。
なお、当連結会計年度より、従来「TVゲーム部門」に含めておりましたトレカ商品について、業績の管理区分をより明確にするため、「トレカ部門」として独立表示しております。

部門別売上構成比